更年期世代に起こる不調、先ずは自律神経を整える

遂に私も更年期世代へ突入しております。コロナ禍での不調なのか更年期なのかははっきりしませんが不調はあります。一般的に更年期とは閉経前後の10年程の期間のことを言って、人により閉経歳もさまざまなんですよ。

更年期にはどんな不調があらわれやすいのでしょうか?

イライラ,更年期

もうこれは本当に人それぞれ!
私の場合は普段はイライラしなかったことでも何となく我慢できができずにイライラしたり、気分が上がらなかったり、やる気が出なかったりなどなど、自分自身をみても『ああ、これはまさしく更年期症状か』と。

ちなみにサロンでもお客様からもよく伺う症状を挙げてみますと
『腰痛』『頭痛』『胃腸不調』『不安症』『動悸』『めまい』『耳鳴り』『ドライアイ』…言い出すとキリがないくらい。関節痛や腱鞘炎なども起きやすい。これらは閉経に伴って女性ホルモンが低下し、そのホルモンの乱れで起こると言われています。※女性ホルモンは卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモンがあります。

不安症、動悸、更年期

例えば『関節炎』。女性ホルモンの1つ卵巣から分泌されている卵胞ホルモンは骨や血管を健康な状態に保ちコラーゲンの生成に働いてくれています。その卵胞ホルモンが更年期に低下することで軟骨が作られにくくなるために関節炎などの症状が起こると言われています。もちろん他に関節炎の原因がない場合です。

コラーゲンの生成と深い繋がりがある卵胞ホルモン、ということは…お分かりのようにお顔に現れるたるみもシワも更年期期間にはすごく関係してきます。

どのくらい減るのか調べてみると閉経後の最初の5年間で30%のコラーゲンが減少し、その後1年ごとに⒉1%減るという研究結果があるようです。これは怖い…。

中医学での更年期

中医学を学んだことがある皆様なら、7の倍数ってご存知かと思います。女性は7歳ごとに変化が訪れると言います。0歳で生まれ28歳で満ちその後ゆるやかに落ちてきて、42歳で白髪も見えはじめ、49歳で閉経に。

中医学で有名な書物、皇帝内径•素問には49歳で腎気が不足して機能が低下して閉経になる旨がかかれています。この腎が虚すことにより、のぼせやひえ、発汗や耳鳴り、頭痛や不眠、精神不安などが起こってきます。
※2011年に黄帝内経の刻本である1339年に作られたものが世界遺産登録されています。

中医学での更年期改善は自律神経の調整や漢方、鍼灸治療などがあげられます。更年期症状がある方は漢方薬『加味逍遙散』『桂枝茯苓丸』そしてネーミングでも有名な『命の母』などは一度は聞いたことがあるのではないかと思います。

中でも胃腸の弱い方は特に気をつけたいもの。人間は持って生まれた『先天の精』と食べ物から補う『後天の精』があります。気を補うエネルギーの消化吸収が衰えると補うことができず、バランスが崩れ症状が現れやすくなります。

私もここへきて元々弱かった胃腸の不調が顕著になり、その不調が元で様々な更年期症状につながっていることが何となくわかってきました。

よく噛んで食べること

胃腸の不調を改善するためには先ずはよく噛んでゆっくり楽しんで食べること。基本的なことです。
身体の働きで消化時には副交感神経が優位になります。慌てて食べることで自律神経のバランスがうまく取れない場合、消化不良に繋がりそれが様々な不調に繋がることも。そして自律神経の乱れを引き起こす要因でもあります。

自律神経はバランス

食は健康と美容の基本です。その基本の食を分解して吸収するには自律神経が支配する身体の消化吸収器官がスムーズに働くことが必要。だからこそエストロゲンが減ってそれぞれの働きがゆるやかに下がってくる更年期には後天の気を最大限に取り入れるべく自律神経を整える基本的な生活をおすすめしています。

何よりも心の養生を

日本で有名な養生訓を書いた貝原益軒も中国の古典本の影響を大きく受けています。健康本のバイブル本として今でも不動。幼少の頃より病弱で読書が好きだった貝原益軒は平均寿命が50歳代の江戸時代に84歳まで生きています。

その根本は病気にならないこと。

 

その為には養生訓に書かれていたように、
食欲、色欲を慎み、運動、栄養、休息を規則正しく生活すること。またこんなことも書かれています。

“心を静かにし落ちつけ、怒りを抑えて、欲を少なくし、いつも楽しんで心配をしない”

まさに自律神経を整えることですね。中医学での養生もまた然り。そして最近はまっている仏教の教えでも然り。これができたら私の小さな人生も語れそうです。