先日ですが名古屋の芸術劇場大ホールでも開催された
LeGrandGalaの名古屋公演を観に行ってきました
ル・グラン・ガラとはパリのオペラ座のバレエの中でトップスターのダンサーが終結してバレエのエスプリを伝えるバレエ公演のことなんだそうです。今回はなんとオペラ座のエトワールのマチュー・ガニオをはじめトップダンサーが日本でガラを見せてくれましたよ。
愛知県芸術劇場は名古屋の中心
名古屋の中心地に位置する愛知県芸術劇場は隣接するNHKビルに入っている愛知県美術館、そして愛知県文化情報センターの3施設からなります。地下鉄からもほぼ直結で行くことができて便利です。
1992年に開館とのことで、もう30年も経っているんですね。
↑入り口の前は吹き抜けで素敵な空間になっています。
愛知県芸術文化センターの2階に入り口がある大ホールは、2480席。4階にあるコンサートホールは1800席。地下1階にも小ホール座席282席があります。その下地下2階には2つのリハーサル室があります。
私たちは2階の2列目でしたが、とても見やすいお席で周りも全て満席。周りは子供さんもちらほらいましたが初老のご夫婦が多かったように感じます。もっと子供たちが見られるように良い制度ができると良いですね。
パリと名古屋市はなんと!
そんな地方の劇場で、パリ・オペラ座のトップダンサーたちのバレエが観られるとのこと。東京ではあり得ますが、名古屋では今度はあるかどうかもわかりません。
名古屋市とパリの人口は220万で同じくらいとのことですが…ジブリもレゴランドもあるのにいまいちパッとしない名古屋です。
だから今回の公演は直前でしたが二つ返事で参加してきました!
パリ・オペラ座バレエ団とは
そもそもパリ・オペラ座は世界最古の国立バレエ団。ロンドンのロイヤルバレエやモスクワのポリジョイバレエ、サンクトぺテルスブルグのマリインスキーバレエと共に4大バレエ団の1つと言われています。
最初はバレエダンサーは全て男性
創設されたのはルイ14世の時代1669年最初はダンサーはすべて男性だったようです。
階級制もあり上からエトワール、プルミエ・ダンスール、スジェ、コリフェ、加ドリーユの5つでとても厳しいものらしい。
ちなみにイギリスのロイヤルバレエ団はアーティスト、ファーストアーティスト、ソリスト、ファーストソリスト、プリンシパルとなります。熊川哲也さんが有名ですよね。
今年に日本人のオニール八菜さんもエトワールに昇格しています。中でもセネガル出身の父親を持つフランス人ディオップさんは肌の色にも負けず異例の速さでのエトワール昇格を果たしています。まさにバレエや相撲などはどこでも人種差別のるつぼですね。
現在は18名で引退年齢は42歳。最初は四名までだったようです。エトワールの身分は終身のものだそうです。
本当、日本の相撲界のようなものでしょうか。何度も優勝して品格を持ち合わせたものした横綱になれない‥‥似ていますよね。
パリオペラ座11名のトップダンサーたちによる演目は
カルメンやドン・キホーテ、白鳥の湖など日本でも親しみやすい演目を組み込んだ公演でした。
上記王道からは外れますが中でも3つのグノシエンヌはダンサーの肉体美と表現美に酔いしれます。一つ一つが何気ない動作に見えますがこの体型を二人で軽やかに表現するのは並々ならぬ努力の賜物かと。本当に美しい〜
サタネラでのグランパドゥトゥなど見所万歳
『赤と黒』は日本初。そして『ジュエルズ〜ダイヤモンド』は期待大。制作秘話が素敵なんです!
ジュエルズとは元バレエダンサーのバランシンがニューヨークシティバレエ団のために作成したバレエで、その作成秘話なんですが…。
私も大好きなヴァンクリフ&アーペル。その見事なアーペルの宝石にかける情熱から振り付け師のバランシンがインスピレーションを受けて作られた演目『ジュエルズ』。ストーリーのないバレエです。エメラルド〜パリ、ルビー〜ニューヨーク、ダイヤモンド〜サンクトペテルブルクをイメージとしています。ダンサーが宝石となって輝くバレエ✨まさに宝石のように男性も女性ダンサーも見事な宝石のようでした。つくづく人間の表現と肉体美の綺麗さに酔いしれます。
中でも今回はマチューガニオとリュドミラ•パリエロのジュエルズ•ダイヤモンド。その後の赤と黒も良かった。最後まで目が輝くバレエとなりました。
ジュエルズに戻り、この3幕目の「ダイヤモンド」はバレエ団のトップが踊ることが多いようです。
今回パリ•オペラ座のトップダンサーのガレバレエを見終わって
演目もあまり把握せず、ストーリーもないガラはきっと眠気が起こるにではと不安要因でしたが、なんのなんの、見ていて飽きない。仕事柄『人間の持つ美しさ』には大変興味があります。今回はこんな人間離れした動きを軽やかに踊るダンサー達を目前にし、バレエの楽しさが見えたような気がします。
以前パリに住んでいた頃はバレエも良くいきました。学生ならではで文化に触れる機会も多く週末の一つに楽しみでした。当時は学生は売れていない当日券を500円くらいで購入することができ、いつも早めに並んでS席で鑑賞していました。日本にもこの制度ができると良いですよね。
芸術と文化、限りない努力と情熱の賜物。人間でしか成し得ない見事な世界を堪能できました。